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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/10 09:12
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/10/2011111000511.html
雇用の質低下、統計に反映されず
働かない若者が増加
韓国統計庁が毎月発表する雇用統計は好転しているが、国民の実感は全く異なる。
こうしたギャップはなぜ生じるのか。
まず、青年の雇用機会が減り、高齢者の働き口だけが増えていることが理由として挙げられる。
過去1年間に50代、60代の就業者数はそれぞれ30万人、19万2000人増えた。
これに対し、20代の就業者数は1年前と全く変わらず、30代の就業者数は6万6000人減少した。
青年層は経済活動参加率も低下している。
経済活動参加率は、人口全体に占める経済活動人口(働く意思がある人の数)の割合を指す。
10月末現在で30代の経済活動参加率は74.4%で、1年前(75.1%)に比べ0.4ポイント低下した。
全ての年齢層を通じ、低下したのは30代だけだ。
30代の経済活動人口は、昨年10月の606万8000人から今年10月には597万1000人に減少した。
就職がうまくいかず、就職意思を失う若者が増えたことを示している。
今回統計庁が実施した雇用動向調査では、病気でもないのに家事、学業、就職準備などを全くしなかった人が150万人に達した。
1年前に比べ12万4000人増えた。
このうち30代以下の比率は31.4%(47万1000人)に達し、人数は1年前に比べ3万2000人増えた。
健康なのに何もしようとしない若者が増えていることを示す数字だ。
サムスン経済研究所のイ・チャンヨン研究員は
「雇用指標が好転しているとはいえ、若者が就職意思を失っている減少は深刻に受け止めるべきだ」
と指摘した。
一方、50代の経済活動参加率は、1年前の73.9%から74.3%に上昇し、就業者数も6.1%増えた。
サムスン経済研究所の分析によると、今年上半期に新たに就職した人の49.9%は50代以上だった。
雇用の質的低下は、就業者の労働時間からも分かる。
最近1年間に雇用機会は50万1000人分増加したが、このうち週36時間未満の短時間労働が24万3000人に達した。
週36時間未満の仕事は一般に臨時職、非正社員だ。
週36時間未満の就業者数は1年前に比べ8.5%増え、週36時間以上の就業者数の伸び(1.1%)をはるかに上回った。
また、相対的に良質な働き口とされる製造業の就業者数は1年前に比べ5万5000人減少し、卸小売業、飲食・宿泊業などサービス業の就業者数が49万人増えた点も、雇用の質的低下を物語っている。
製造業の就業者減少は、世界的な景気低迷によるものだ。
一方、サービス業の就業者増加は、中年層、主婦が生計を立てるため自営業に参入していることを示している。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/10 09:11
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/10/2011111000509.html
失業率2.9%、現実離れした統計数値
大卒者の半分が失業
韓国政府が9日に発表した失業率(2.9%)は、経済学の教科書に登場する「完全雇用」の状態でなければ不可能な数字だ。
経済関係閣僚が大喜びするのもうなずける。
しかし、大卒者の半分が失業者となる状況で、それを体感することはできない。
■OECDで最低の失業率
韓国の昨年の失業率は3.8%で、経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国でノルウェー(3.7%)に次いで低かった。
しかし、雇用率を見ると、事情は一変する。
雇用率は15‐64歳の人口のうちどれだけの人が働いているかを示す数値だ。
2010年現在、韓国の雇用率は63.3%で、OECD加盟34カ国の平均(64.6%)にも満たない。
雇用率では加盟国中21位にとどまっている。
失業率が低くても、雇用率が伸びないのは、仕事が見つからずに就職をあきらめた人が失業率統計に含まれないためだ。
1年に数回の公務員試験や大企業の採用試験を目指す大卒者、働く能力と意思はあるが、積極的には職を探さない主婦などは統計に反映されない。
このため、失業率統計だけを見ても、雇用市場の実態を正確に把握し、潜在失業者に配慮した政策を立てることは難しい。
このため、失業率には補助的な指標が必要だとの指摘が根強い。
■「事実上の失業者」統計公表せず
政府も内部的には公式の失業者数だけでなく、就職困難者の数も集計している。
しかし、それを外部には公表しない。
政府高官はその理由について
「(就職困難者などの)補助的指標は、国別に基準が異なり、信頼性を欠く面がある」
と説明する。
就職困難者とは、
政府が毎月発表する失業者数のほか、
非経済活動人口のうち、就職意思と就職能力がある人、
週36時間未満の短時間労働者のうち、就業時間を増やしたいと考えている人
を加えた概念だ。
他国に比べ、女性と青年の経済活動参加度が低い韓国の雇用市場の実情を間接的に示す数値といえる。
政府統計を統括する企画財政部(省に相当)は、そうした批判を意識し
「関係官庁と協議し、実際の失業率を把握できる就職困難者数の公開を急ぎたい」
と説明した。
しかし、政府は9日の雇用統計発表に際し、現実離れした雇用統計の補完策は示さず、就職困難者数も明らかにしなかった。
■雇用統計改善に及び腰
雇用統計を管轄する企画財政部がマクロ的な数値ばかりにとらわれているのではないかとの指摘もある。雇用政策の目標を立てる雇用労働部は、潜在失業者の規模、構造などに関心があるはずだが、企画財政部は表面上の数値にしか関心がないのではないかとの見方だ。
企画財政部の申斉潤(シン・ジェユン)第1次官は
「雇用指標を改善しないというわけではなく、就職困難者など既存の失業率指標を補完する統計を作成するためには、検証に時間が必要だ」
と述べた。
政府は2013年に国際労働機関(ILO)が主催する国際労働統計家会議で、潜在失業者の算定基準に関する協議が完了するまで、失業率の補助的指標の発表を先送りすることもあり得ることを示唆している。
申次官は
「国際機関で失業率(統計の)見直し作業を控えている段階で、韓国だけが先行する必要があるかも考えるべきだ」
と指摘した。
しかし、ILOは失業指標に関する国際基準を定めるのではなく、勧告案を示すにとどまる見通しで、専門家は
「政府がなぜILOを口実にするのか理解できない」
と話す。
国策シンクタンクのある研究員は
「体感失業指標を国民に詳細に示し、政策に反映することを考えず、数年後の国際会議まで待つというのは、政策的な意思が欠如しているからではないか」
と疑問を投げ掛けた。
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2011年11月10日17時43分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/461/145461.html?servcode=100§code=110
【社説】質が落ちる雇用を増やして“大成功”とは…
10月の雇用は前年同月比で50万件増えた。 失業率も2.9%に低下した。
喜ばしいことに違いない。
50万件の雇用は象徴的な意味を持つ。
人口増加幅(45万4000人)以上に雇用が増えたということだ。
9月末まで雇用は大きく増えず、雇用不安感が強まっていた。
これを10月の雇用統計が一掃した。
失業率が3%未満に落ちたのも9年ぶりだ。
欧州財政危機、中国経済のハードランディング(硬着陸)懸念など世界経済危機は今も続いている。
その中でこうした雇用指標が出てきたのは、韓国経済が危機をうまく解決しているという傍証だ。
しかし朴宰完(パク・ジェワン)企画財政部長官が「雇用の大ヒット」と述べたのは軽率だった。
その理由は2つある。
まず雇用件数は増えたが、質がよくないからだ。
増えた雇用の大半が50-60歳代だった。
20歳代の雇用は増えず、30歳代の雇用はむしろ減った。
さらに増えた雇用の半分が36時間未満だった。
50万件の雇用がほとんど低賃金、低所得、低付加価値ということだ。
言い換えれば、ベビーブーム世代が職場で首になり、生計のためにやむを得ず自営業を始めたり、低賃金の職場に就職しているのだ。
もちろん雇用がないよりかはましだ。
しかし学歴や経歴に合った職場を見つけられなければ、それもまた国家経済に相当な損失となる。
雇用のない成長は悪いが、良くない雇用ばかり増える成長も悪い。
政府がもう少し努力していれば、雇用事情は今より好転していたと考えられる。
サービス産業の先進化はまさにその解答だ。
経済活動人口の66%、国内総生産(GDP)の54%を占めるサービス産業が活発にならなければ、雇用問題は決して解決しない。
その中でも核心は高付加価値のIT、金融、法律、会計、医療など知識基盤サービスの活性化にかかっている。
もちろん政府も解決方法はよく知っている。
政権発足当時からサービス産業の先進化を強調してきた。
問題は実践していないという点だ。
弁護士や医師など専門職市場を開放するという専門資格士先進化案は流れた。
一般医薬品のスーパー販売も聞こえない。
投資開放型営利医療法人の設立も同じだ。
さらには企業しやすい環境づくりにも最善を尽くさなかった。
むしろ企業の腕をねじり、投資を遮る政策を出し、反企業情緒をあおる修辞で投資意欲を失わせた。
こうした状況では良い雇用が増えないというのは、朴長官本人がよく知っているはずだ。
実際これは朴長官だけの力ではどうにもならない。
そうだとしても自分で最善を尽くしたかどうか常に自問自答しなければならない。
朴長官が「雇用の大ヒット」云々したのは軽率だったと感じる理由だ。
質の高い雇用を数多く増やすことにもっと努力を傾ける必要がある。
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以前に読んだ記事だと、韓国の大学進学率は「80%」にのぼり、アメリカと肩を並べているという。
日本はというと、40%少々で、韓国の半分ほどしかない。
誰もが大学にいってしまうと、産業はどうなるのだろうと心配してしまうのだが。
社会の秩序に強烈な歪みが出てくるのではないだろうか。
ここまできてしまうと
「大学に行かずんば、人にあらず」
となり、「平家にあらずんば、人にあらず」の後に突然に来た平家の滅亡を思い出させる。
大学にいけない人間の鬱憤怒気がなんらかの形で火がつけば、これ憎しみ固まっているからえらいことになりそうな気がする。
すべての職業が大学卒を必要としているわけでない。
バランスよく成り立っていることが肝心だと思うが、極端にかたよるとどういうことになるのだろう。
そして、大学卒が増えるということは、大学卒の失業者が増えるということである。
それは政策的にどうこうできるレベルではない。
8割が大学卒なら、その失業者もハンパなもんではないだろう。
何か自らどろ沼にわざわざ足を踏み入れているような感じがするのだが。
社会不安の増大が目に見える形で表れてきている、といったところのように思える。
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