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● 日本のシーレーンは中国のシーレーンでもある
「戦争の犬、アメリカ」
がいよいよアジアに足を入れてきた。
これまではアラブであったが、カダフィ大佐の退場でひとまずの小康状態になっている。
キナ臭さを増しているのがアジア。
特に南シナ海から東シナ海あたり。
アメリカという国は勝手な理屈をつけて頭をつっこみ、火をつけていく。
それを口実に軍隊を大々的に動かす。
アメリカは軍を動かすことによって産業が活性化する構造をもっている。
軍需国家である。
アメリカにとって平和とは国が衰退するということである。
よって不景気になると、戦争をおっぱじめる。
中国はあちこちと急激な成長をいいことに周辺諸国にちょっかい出してきた。
それが積み重なると、アメリカに格好の口実を与えることになる。
アメリカはそれを待っているフシがある。
外交のうまさでは中国はアメリカにはかなわない。
何しろガキレベルの外交しか知らない。
傲慢恫喝外交では分が悪い。
それに対してアメリカは百戦錬磨の駆け引きテクニックをもっている。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/18 10:31
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/18/2011111800820.html
オバマ大統領、東アジア首脳会議に初参加
アジア太平洋地域で中国が覇権拡大の動き、
米のけん制が本格化
米国のオバマ政権が「西進戦略」に力を入れている。
米国のマスコミなどは、オバマ政権は「米国のアジア太平洋再介入政策」に拍車を掛け、中国に対する圧迫を強める構えだと報じている。
安全保障面ではオーストラリアやフィリピンとの軍事交流を拡大して中国を包囲し、経済面でも環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)により中国へのけん制を強めている。
■オバマ大統領、東アジア首脳会議に初出席
オバマ大統領は18日と19日、インドネシアのバリ島で開催される東アジア首脳会議(EAS)に出席する。
米国の大統領がEASに出席するのは今回が初めてとなる。
これは米国が自らを「太平洋国家の一員」であることを改めて表明し、中国の覇権主義に積極的に対応する意向を行動で示すものと評価されている。
オバマ大統領は17日、オーストラリア議会で演説し
「米国は太平洋地域の強大国であり、今後もそうあり続けるだろう」
と強調した。
米国はレーガン大統領の時代からアジアでの影響力拡大を模索してきたが、2001年の9・11テロを境にイラク戦争とアフガニスタン戦争に力を入れたため、アジアに対する関心がやや薄れた。
しかし、その間に中国は軍事的、経済的に飛躍的な発展を遂げ、米国と共に「G2」と呼ばれるほど強大な影響力を拡大した。
中国はこの影響力を行使し、アジアでの主導権を掌握し始めている。
世界人口の半分が居住し、2014年には国内総生産(GDP)が米国とほぼ同じレベルに達すると予想される東アジアで、中国の影響力がさらに拡大した場合、米国はアジアの覇権争いで完全に後手に回る危険性が高い。
米国はこのような判断に基づき、積極的な対応に乗り出そうと動いている。
世界の成長センターともいわれるアジアは、米国にとってもはや無視できない地域となったのだ。
』
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/19 12:11
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/19/2011111900504.html
米国が外交政策を転換、アジアに注力
米国務長官、50年ぶりミャンマー訪問へ
南シナ海での領土紛争への介入も示唆
中国は緊張
米国がアジアへの本格的な介入に乗り出した。
18日と19日の2日間にわたりインドネシアのバリ島で開催される東アジア首脳会議(EAS)に、オバマ大統領が米国の大統領として初めて出席するなど、米国外交の軸が欧州・中東からアジアへと大きく転換しているのだ。
米国は軍事的、経済的にすでにアジアの覇権を確立し始めている中国との摩擦もすでに見据えている。
ワシントン・ポスト紙は18日付で
「米国はアジア地域に全力を傾けている」
と報じた。
オバマ大統領はバリ島でインドのシン首相と会談し
「今回の会議は海上での安全保障や核兵器の拡散防止など、幅広いテーマが取り扱われるため、願ってもないチャンスだ」
と述べた。
これは19日から米国、中国、ロシアなど18カ国の首脳が出席して開催されるEASで、中国が敏感に反応する南シナ海での領有権問題を本格的に取り上げ、米国が直接介入する意向を示したものだ。
オバマ大統領はフィリピンのアキノ大統領との会談でも
「東南アジア諸国と中国の南シナ海での対立について、平和的に解決するためのアイディアを出さねばならない」
と述べた。
また、オバマ大統領はこれまで人権問題で制裁を加えてきたミャンマーに対しても、来月中にクリントン国務長官を派遣し、関係改善に乗り出すと表明した。
米国務長官がミャンマーを訪問するのは50年ぶりのことだ。
このような米国の積極的な動きに中国は反発し、当惑している。
温家宝首相は18日
「外部の勢力に対しては、南シナ海での紛争に介入するいかなる大義名分も与えてはならない」
「この問題は、関係国による友好的かつ直接的な対話によって解決しなければならない」
などと述べた。
』
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/19 12:15
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/19/2011111900506.html
米オバマ政権がアジア重視、中国をけん制
米国が最近、急速にアジアへの関心を高めている。
米国は2001年の米同時多発テロ以降、イラク、アフガニスタンでの戦争を中心に中東に関心を集中させてきたが、今後はアジアに全力を傾けようと方向転換している。
米国が突然、アジアへの介入を拡大するのは、
「今後の米国経済回復のカギはアジアにある」
と認識している傾向がみられる。
その上、軍事的、経済的に中国が急成長していることを受け、
「このままでは中国によってアジアから追い出される」
との危機感も加わった結果だ。
イラクとアフガニスタンからの駐留米軍撤退が迫る中、余裕ができたことも要因として挙げられる。
■米経済回復のカギ握るアジア
オバマ大統領は昨年初めの一般教書演説で、
今後5年間に輸出を2倍に増やす
との決意を表明した。
しかし、米国経済はなかなか回復の兆しが見えず、オバマ大統領の再選も不透明な状況だ。
米メディアは、こうした状況での「アジア介入」は、オバマ大統領にとって唯一の突破口だと分析している。
成長余力があるアジアを掌握しなければ、輸出増大は難しいからだ。
米通商代表部(USTR)のカーク代表は、環太平洋経済連携協定(TPP)の必要性を力説し
「米国の立場では、世界で最も躍動的な東アジア地域を取り込み、経済成長と雇用創出を達成しなければならない」
と主張した。
■ベトナムまで取り込み
米国がアジアに深く浸透するためには、中国との摩擦は避けられない。
しかし、米国はそれを避けるのではなく、むしろ積極的に中国をけん制、圧迫する強攻策を繰り広げている。
「中国に対する全方位圧力」(ワシントン・ポスト)
という表現が使われるほどだ。
米国は毎年1兆2000億ドル相当の輸出物資が通過する南シナ海の自由航行権を守るため、
オーストラリアのダーウィンに2500人規模の米軍を配置
することを決めた。
南シナ海で中国と領土紛争を抱えるフィリピンとは軍事同盟を強化した。
さらに過去には敵国だったベトナムまで取り込み、中国に対する圧力を強めている。
米国は今年8月、補給艦「リチャード・E・バード」をベトナムのカムラン湾海軍基地に派遣した。
米軍艦船がベトナムに寄港するのは、過去30年余りで初めてとなる。
これは、南シナ海に面するベトナムに対して米国の軍事的影響力を拡大する意図があると受け止められている。
米国はかつて、ベトナム戦争を戦い、約6万人の戦死者を出した。
1950年代に始まった米国とベトナムの対立は、1960年代初めに本格的な戦争に突入し、73年に米軍が撤退するまで、両国に大きな傷跡を残した。
しかし今後、米国は「敗戦」の記憶が残るベトナムをアジア進出の足掛かりにする戦略だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは
「かつて数多くの米軍兵士が戦死したベトナムは、今後米国にとってアジア進出の前哨基地になる」
と指摘した。
■米国務長官、50年ぶりにミャンマー訪問へ
クリントン米国務長官が50年ぶりにミャンマーを訪問することを決めたのも、米国のアジア介入拡大が狙いとみられる。
オバマ大統領はバリ島で、クリントン国務長官のミャンマー訪問について自ら発表し
「アジア地域に対する米国の役割拡大と人権問題改善という二つの側面で意味がある」
と述べた。
米国は1988年にミャンマー軍政が民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんを自宅軟禁するなど、人権を弾圧したため、同国に対する経済制裁の先頭に立った。
しかし、この制裁は結果的にミャンマーと中国の接近を招くことになった。
米国はこれ以上ミャンマーの中国接近を黙認することはできないと判断し、「むち」から「あめ」へと戦略を転換しているとみられる。
オバマ大統領は同日、
「米国はミャンマーが歴史的チャンスをつかむことを望む」
と呼び掛けた。
』
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/19 12:15
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/19/2011111900507.html
米国のアジア介入、二転三転した中国の反応
中国外務省が17日に行った定例会見では、異例の場面がみられた。
劉為民報道官は前日の会見で明らかにした米軍のオーストラリア駐留に対する中国政府の立場について、補足説明を加えた。
劉報道官は16日
「平和と発展、協力が時代の流れなのに、この時期に軍事同盟を強化、拡大することが適切かどうか、この地域と国際社会に共通する期待にそぐうかどうかを論議する必要がある」
と話していた。
これに対し、17日には
「『論議する必要がある』という部分は『適切ではない』という意味ではない。
中国は他国の正常な関係発展に異議を持たない」
と説明した。
中国は当初、
米軍のオーストラリア駐留は周辺国との領土紛争がある南シナ海を狙ったもの
だと受け止め、かっとなったものの、批判が行き過ぎたという印象を与えたため、急に発言を後退させた格好だ。
18日には同じ質問に対し
「中国は東アジアでの米国の合法的な権益を尊重する。
米国にも中国の権利を尊重してもらいたい」
と求めた。
中国は米国のオバマ大統領とクリントン国務長官による大々的な対中攻勢に戸惑い、強硬な対応と穏健な対応が入り交じっている。
北京駐在の外交関係者は、劉報道官の発言のぶれもそうしたムードを反映したものと分析している。
オバマ大統領は16日、オーストラリアで
「中国は大国として、国際社会のルールを守るべきだ」
と言及したのに続き、南シナ海から2500キロ離れたオーストラリア北部のダーウィンに米海兵隊2500人を常時駐留させる計画を発表した。
クリントン国務長官も同日、フィリピンを訪問し、
南シナ海を「西フィリピン海」
呼び、フィリピンの国防力強化を積極的に支援する立場を表明した。
中国はそうした攻勢に真っ向から対抗しない方向性を固めたもようだ。
米国の戦略に巻き込まれる可能性があるためだ。
中国の専門家は、米国の攻勢について、来年の米大統領選に向けた対策か中国が人民元切り上げなどに協力しないことに対する不満表示ではないかとの分析も示している。
中国の温家宝首相は18日、中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で
「貿易、投資、金融、海上安全などの分野で実質的な協力を強化しよう」
とは発言したが、米国を直接名指しした発言は行わなかった。
しかし、17日には
「今回の首脳会議で南シナ海問題を論議するのは適切ではない」、
18日には
「外部勢力が介入してはならない」
と述べるなど、中国がこれまで強調してきた原則を強調した。
中国共産党機関紙の人民日報(海外版)も17日付評論で
「米国は経済的利益を狙っているもので、中国との戦争を願っているわけではない。
平常心で米国のアジアパフォーマンスを鑑賞しよう」
と書いた。
春秋総合研究院の張維為研究員も同日、環球時報への寄稿で
「10年あれば経済規模で米国を超える。時間はわれわれに有利だ」
と指摘した。
』
「10年あれば経済規模でアメリカを超える」ねえ。
まだ、甘い幻影に浸っているようだが。
そんな夢をみていると、アメリカ主導の中国包囲網が完成してしまい、にっちもさっちも行かなくなる。
アメリカのやりかたは中国とおなじくらいエゲツない。
中国の周辺国と同じレベルだとみていたら、とんでもないことになる。
戦争の犬は噛むことを本能的に知っている。
アメリカの怖さはそれが張子の虎ではないことだ。
実際に動く猛獣であり、動き方を世界各地で実践してきた猛獣である。
アメリカは動いたら、確実に噛むのである。
尖閣諸島での漁船問題は日本国民を一気に中国嫌いにさせた。
海上保安庁の船に体当りしたした漁船の船長が「中国の英雄」となれば止む得ないだろう。
これが自衛隊の船に体当たりしたのなら、日本国民も複雑な気持ちになるが。
嫌中が進行して野田首相でついに「仮想敵国中国」にまでいってしまった。
少し前、領事館に石が投げ込まれるの日中友好とじっとこらえていた国民である。
その日本が、対ロシア兵力を南に回しての演習をやってのけた。
これに対して、日本国民からは「過剰反応だ」という批判が一つも出てこない。
「よしよし、これでいい」ばかりである。 そして、今度はオーストラリアがアメリカ兵の駐留を認可した。
中国のシーレーンを挟んで北と南でまるで時をひとつにしたような行動が起こっている。
その背景のもと、アメリカがいよいよ戦争の匂いを嗅ぎつけてきた。
この地の平和を維持するとか、アメリカの輸出を2倍にするとかなんてことは建前。
アメリカはドンパチやりたくてうずうずしているのだ。
とくに、シーレーンでは先に手を出したほうが理屈的に悪者にさせられる。
いかに中国軍に手を出させるか、これがアメリカの策略の要。
手を出すまで中国を追い詰めていく。
そして、
窮鼠になって手をだしたら一気に行く、そういう戦略だろう。
今世界で出征してまで戦える軍備をもっている国は唯一アメリカしかいない。
つまりアメリカの軍事力とは「戦う軍隊」なのだ。
それに対してロシアも中国も「戦える軍隊」ではないのだ。
「守る軍隊」なのだ。
アメリカは国を守るために軍事を保有しているわけではない。
相手国へいかに攻めこむかという目標をもっての軍事なのだ。
そのところが、根本的に違っている。
戦闘に対するモチベーションとキャリアが圧倒的に違うのだ。
兵器とか兵隊の数ではないのだ。
これを見落とすとエライことになる。
『
TBSニュース
』
戦争の犬は噛む相手を作りつつある。
噛んでもいいような雰囲気づくりに力を注いでいる。
『
レコードチャイナ 2011-11-20 05:31:44 配信
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=56176&type=1
米国が中国軍の奇襲攻撃の可能性を指摘、
中国軍事専門家「狂気じみている」
2011年11月16日、米国議会諮問機関の米中経済安全保障調査委員会は年次報告を発表し、中国の「軍事拡張」と「侵略の兆しの表れ」について言及。
中国人民解放軍が有事の際に奇襲攻撃を仕掛けて米国の戦闘能力をそぎ、日本周辺を含む東シナ海の制御権を得る可能性があると指摘した。
18日付で環球時報が伝えた。
中国が奇襲攻撃を仕掛ける恐れがあるという見方は米国では珍しくない。
ニューヨーク・タイムズの前東京駐在記者は、日本メディアに発表した文章の中で
「中国は戦争への道を歩んでいるように思える。
これは日本が1941年12月の真珠湾攻撃の前に歩んだ道と似ている」
と指摘した。
一方、中国軍事問題専門家の彭光謙(ポン・グアンチエン)少将は17日、
「東アジアへの関与を拡大するため、米国は配備の重点を第三列島線から第二列島線へと進めようとしている。
同時に日本列島を含めた第一列島線やオーストラリアのあるアジア太平洋基地を強化し、中国を南北から挟み撃ちしようとしている」
と指摘。
さらに
「こうした状況の下で、米国は中国の奇襲攻撃の可能性に言及しており、
これは次のステップに対する雰囲気作りのためだ。
米国は狂気じみた状態に入っている」
と語った。
』
さて、中国がどこまで忍従できるか。
ちょっと傲慢になりすぎた中国に、
惨めに「耐え続ける」ということができるだろうか。
下手に煽ると尖閣諸島のような漁船の船長があらわれてくる。
これによって一瞬のうちに日本は中国嫌いに針がふれ、
「中国の沖縄上陸を阻止する」
というところまですっ飛んでいってしまった。
解放軍の末端組織がヒロイズムにかられて何か仕掛けることを、アメリカは待っている。
戦争の犬は「待つ」ことを知っている。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/21 09:04
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/21/2011112100491.html
【社説】アジアでせめぎ合う米国と中国
米国が、中国周辺国を介して中国に圧力を加える政策を本格化させている。
一方では、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国が領有権を争う南シナ海問題に介入してASEAN諸国を擁護し、もう一方では中国を排除したまま、高度の自由貿易協定となる環太平洋経済連携協定(TPP)を推し進めている。
中国は、米国の全方位攻勢に真っ向から立ち向かうにはまだ力不足だと判断
しているのか、現在のところ表立った反発を見せていない。
中国の温家宝首相は19日、インドネシア・バリで行われた東アジア・サミット(EAS)で、ASEAN諸国が南シナ海問題の平和的解決に言及すると
「紛争当事国同士で解決すべき問題であり、多国間の国際会議で扱う問題ではない」
と述べ、米国のような第三者が介入する事案ではないという従来の主張を改めて示した。
だが、オバマ米大統領は
「米国は紛争当事国ではないが、全般的な海洋安保で大きなウエートを占めている。
南シナ海問題に対しては、太平洋の国、海洋国家、貿易国家、アジア・太平洋の安全保障保証人として、なおさらウエートが大きい」
と述べた。
領土紛争で、中国に押さえ込まれたASEAN諸国が支援を求めてくれば、これに味方するとの意向を、東アジア18カ国の首脳が集まる中で明確に示した形だ。
米国のこうした方針を示すシグナルは、以前からあった。
米国は数カ月前、南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)領有権をめぐり、中国と最も激しく争っているベトナムに海軍艦艇を派遣。
また、フィリピンを訪問したクリントン国務長官は、南シナ海を「西フィリピン海」と呼んだ。
オバマ大統領は、インドネシアに先立ち訪れたオーストラリアではさらに踏み込み、同国北部に米海兵隊2500人を常時駐留させる計画を発表し、その理由を
「中国の攻撃的な態度を懸念しているためだ」
と明言した。
来月初め、東南アジア諸国の中でも特に中国への依存度が大きいミャンマーにクリントン長官を派遣するのも「アジアでの役割拡大」という狙いがあるためだ。
米国は、韓国との自由貿易協定(FTA)締結に続き、米国主導のTPP交渉で日本とカナダ、メキシコの参加表明を引き出し、経済的にも「対中包囲網」を築こうとしている。
これに対し、韓中日3カ国とASEAN10カ国のFTA推進を主張していた中国も、日本が要求しているインド、オーストラリア、ニュージーランドを含めた16カ国での包括的な協定を検討し始めた。
だが中国は、米国が中国を包囲しようとする最大の理由は、人民元切り上げ圧力をかけ、米国の貿易赤字を減らすことだとみて、米国の軍事的圧力には目立った対応を取っていない。
温家宝首相は、予定になかったオバマ大統領との会談を行い
「国際経済情勢が厳しい中、両国の経済協力強化は重要だ」
と強調した。
中国のマスコミも
「米国が望んでいるのは経済的利益であり、中国との戦争ではない」
「10年後には経済力で米国を抜く。 時間はわれわれの味方だ」
などといった論調を展開している。
米国は、成長潜在力の大きいアジアで自国の経済再生に向けた活路を見いだそうとしているが、期待通りに中国が動くかどうかは疑問だ。
米国がこのまま我慢を続けるのか、
そして絶えず軍事力・経済力を拡大している中国がいつまで米国に逆らわずにいるのか、
全く分からない不安定な状況がアジアを緊張状態に追い込んでいる。
韓国は米国とのFTA締結に続き、遠からず中国のFTA交渉要求に応じざるを得なくなり、今後、韓半島(朝鮮半島)周辺海域で米中間の軍事的緊張が高まってきている状況とぶつかることも考えられる。
韓米同盟を土台に南北統一を成し遂げ、一方で中国との経済協力も拡大しなければならない韓国としては、米中関係の行方から目を離すわけにはいかない。
』
果たして出先機関や解放軍中核の動きをどこまで共産党上層部は押さえ込めるか。
尖閣問題の漁船の船長を英雄に祭りあげた経緯からすると、下の動きに上層部が引っ張られる可能性は大きい。
アメリカはそれを狙っているだろう。
被害者になることを望んでいる。
さすれば、強引に対中国路線を進めるだろう。
それに共産党上層部が反応すれば、アメリカとしては願ったりかなったりである。
それまでは、じっと「ガマンの犬」だろう。
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