2011年11月5日土曜日

甘い予測は新たなる不運のはじまり:北朝鮮崩壊

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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/04 08:40
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/04/2011110400435.html

ロシアの研究機関が「北朝鮮崩壊」を予測
ロシア最高の権威誇る国策研究機関「IMEMO」が見る北朝鮮の未来
本紙が単独入手

 ロシアで最高の権威を有する国策研究機関「世界経済・国際関係研究所(IMEMO)」が、最近発行した特別報告書で北朝鮮の崩壊を既定事実化し、韓国主導の韓半島(朝鮮半島)統一がロシアの国益に有利になるとの結論を下していたことが、3日までに確認された。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領は、ロシア訪問直前にこの報告書を読み「興味深い」と述べ、関連内容をさらに把握するよう指示したという。

「2020年代に北朝鮮は存在しない」

 本紙が外交消息筋を通じて入手したIMEMOの特別報告書『2030年戦略的世界展望』は計480ページで構成されており、このうち韓半島関連の記述は5ページにわたる。

 この報告書は、北朝鮮の状況について
 「崩壊の勢いが加速している。
 本報告書が展望する時期(2011‐30年)の後半には、韓半島は統一に至らないまでも、統一過程の実質的段階に差し掛かり、最終的に北朝鮮は現在のような形では存在しないだろう」
との見通しを示している。
 20年代には事実上、統一がなされているというわけだ。

 IMEMOは、2012‐20年の間に起こり得る金正日(キム・ジョンイル)総書記の権力移譲が、北朝鮮の崩壊を促進するだろうと分析した。
 金総書記退陣後、方向性喪失の危機に直面した政権の実力者が、海外に政治・経済的コネを持つ「官僚集団」と、「軍・保安部署関係者」に分裂し、主導権争いを繰り広げるとの見通しを示した。

 報告書には、混乱が増幅する中、20年代になると、北朝鮮が韓国の統制下に入るまで、国際社会の監視下で臨時政府が樹立され、北朝鮮軍の武装解除と経済の現代化に向けた作業が本格化する―という展望も示されている。
 IMEMOは、この過程で
 「北朝鮮経済は徐々に韓国経済に吸収されるだろう。
 北朝鮮内部の旧体制支持者約100万人は中国やロシアに脱出するものとみられる」
と予想した。


 北朝鮮が存在することによって韓国が存在している。
 いわゆる、北朝鮮は韓国にとっての緩衝なのである。
 それがなくなると、韓国はそのまま中国に接することになる。
 と、韓国の存在が揺れ動くことになる。
 地政学的にそこが騒乱の場になる確立が高くなる。
 韓国としては、どうにかしてでも中国と手を結び、北朝鮮を存続させていかないといけない。
 それは、おそらく韓国上層部の意見でもあろう
 政治とは甘い言説でなりたっているわけではない。
 ジビアな現実とのせめぎあいのなかで、おのが位置を確立しているにすぎない。
 


朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/05 08:36
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/05/2011110500379.html

【社説】南北統一めぐるロシアの報告書と中国の外交

 ロシアの国策研究機関「世界経済国際関係研究所(IMEMO)」が特別報告書を通じ、崩壊への動きが早まりつつある北朝鮮が、10年後の2021年から30年までの間に韓国に吸収され、韓半島(朝鮮半島)の統一が実質的な段階に入るという見通しを示した。
 30年までの世界情勢を予測したこの報告書は今年9月に発表された。

 報告書は、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が後継者に実質権力を与えるようになると、海外の政財界と連携する「軍部の一部特定勢力を含む官僚たち」と、そのような連携のない「軍・武力部署の人たち」の間に衝突が起き、そのような場合、北朝鮮に国際社会が統制する臨時政府が樹立され、武装解除と現代化を進めるようになる。
 その後、北朝鮮経済は次第に韓国経済に吸収されるものと見込んでいる。
 その過程で、北朝鮮の旧体制支持者約100万人が中国やロシアに脱出するという事態が発生する可能性もある、という予測も付け加えた。

 北朝鮮崩壊の予想シナリオはこれまでも多くみられたが、大部分は西側の視点から眺めた見通しを含んでいた。
 今回のIMEMO報告書は、一時北朝鮮の宗主国として北朝鮮の内部事情に通じでいたロシアの権威ある国策研究所が出した見通しのため、重みが違う。
 だからといって、北朝鮮の政権が今すぐにでも崩壊するかのように思い込み、政策を展開するのは、依然としてバランスが取れた姿勢ではない。
 しかし、この報告書は金総書記一家の無慈悲な強権統治が崩壊することは絶対にないだろう、と判断して準備もしないまま過ごし、統一の機会を逃してしまうことは、絶対にあってはならない、と目を見開かせてくれる。

 この報告書で興味深い要点は2点ある。
 一つは、韓国主導の統一韓国が極東地域でロシアの経済外交パートナーとなり、ロシアを支援するだろうという点だ。
 もう一つは、韓国主導の吸収統一が実現するという見通しが有力だが、韓国と中国が互いに北朝鮮の状況を統制しようという競争が激化する可能性があり、その過程で韓国が合理的な方法を見いだせず、北朝鮮を吸収できない可能性もあるという「相反する見通し」がある点だ。

 ロシアよりもさらに北朝鮮の事情に明るい中国が、ロシアも予測している北朝鮮政権の寿命を予測できないわけがない。
 にもかかわらず中国が引き続き北朝鮮の政権を支援しているのは、米国と中国の勢力が直接ぶつかり合う北東アジア情勢の中で、北朝鮮が緩衝地帯としてそれなりの戦略的価値があるとみているためだ。
 しかし核兵器とミサイルに頼って政権の寿命を延長しようという北朝鮮の挑発的な政策は、むしろ米中間の招かざる対立を触発するかもしれない地雷だ。
 韓半島が平和地帯として変身する統一韓国の誕生に対する中国の判断が、ロシアと異なるべき理由はない。
 われわれの対中外交の中核は、この自明な事実をもって中国に説得することだ。


 2020年に北朝鮮が消えていたら、それは韓国にとって
 「新たなる不運のはじまり
になるだろう。
 間違いなく言えることは、中国が後ろにいるかぎり北朝鮮は絶対に崩壊しない、ということ。
 というより中国が崩壊させないということ。
 不要な荷物を背負いこむことにはならないから韓国は安心していい。


レコードチャイナ 2011-11-06 17:28:33 配信
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=55751&type=1

 2020年、韓国主導で南北統一とロシアが予想―韓国紙

 2011年11月5日、連合報網によれば、韓国紙・朝鮮日報は、ロシア政府に対外政策を助言する「世界経済・国際関係研究所(IMEMO)」が最近発表した報告書を引用し、北朝鮮の体制崩壊はすでに事実であり、20年には北朝鮮は韓国に吸収され、朝鮮半島は統一されると報道した。ロシアは北朝鮮の韓国による吸収、朝鮮半島統一は、ロシアに有利に動くとみている。

 ロシアの世界経済・国際関係研究所が最近発表した「2030年戦略的世界展望」という報告書は、5ページの紙面を割いて韓国、北朝鮮関係について分析し、朝鮮半島情勢について展望している。
 これによれば、北朝鮮は崩壊に向け加速しているとし、11年から30年後半にかけて朝鮮半島は統一を実現しないまでも、おそらく統一に向けた実質的段階に入り、北朝鮮は今の形では存在していないという。

 北朝鮮の体制崩壊の原因については、12年から20年にかけ北朝鮮の権力移譲が引き金となり、労働党内部の権力闘争が発生し、体制崩壊が加速、20年までには、国際社会の管理下で北朝鮮に臨時政府が樹立され、北朝鮮軍は武装解除して、北朝鮮経済も現代化を始める。
 この一連の過程で北朝鮮経済は段階的に韓国に吸収され、旧体制を支持する約100万人が中国やロシアに逃亡するだろうと分析する。
 また南北統一後、韓国とロシアは一層エネルギーやその他の産業における連携が強まり、韓国主導での南北統一はロシアにとって有利に働くとみている。

 韓国の外交消息筋は、これまでロシアなど朝鮮半島周辺の大国は南北統一よりも朝鮮半島の現状維持を望んでいるというのが定説だったが、今回のロシア政府関係の研究機関が韓国主導の統一を公に発表したことは非常に重い意味をもつ」と語った。
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は最近、ロシア訪問前にこの報告書を読み、非常に興味深いと関係内容の詳細な掌握を指示したという。


 残念だが、韓国には中国、ロシア、アメリカを相手に統一を勝ち取るだけの外交能力がない。
 こういうのは一に外交能力にかかっている。
 「怒る外交」ではことは先に進まない。
 泥水を飲み下すだけの裁量があるかどうかだが。
 だめだろう。
 でもロシアは上手に韓国を持ち上げている。
 こういうのが本物の外交と言える
 こういうことに繰り返しで相手を内に引きこんでいくというのが、外交手腕というものであろう。
 そして、これで韓国がのぼせてしまうと、韓国はしてやられたということになる。
 いまのところ、ロシアのほうが先を見ている。
 天然ガスの売り込みに弾みがつくだろうと思う。





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