2011年11月16日水曜日

中国は勝者として世界に何を輸出したのか

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● レコードチャイナより




提供:新華社新華網ニュース 2011年11月16日10時50分
http://news.livedoor.com/article/detail/6032240/

日本式経営、中国の手本 
規律と責任感見習うべき

【新華社北京】
 GDPで日本を抜き、世界第2位に躍り出た中国は自信を増して海外事業に踏み切った。
 しかし、中国は勝者として世界に何を輸出したのか。
 先進的な管理理念、技術や価値観か、それとも人気商品か。
 中国の企業は外国に遥かに立ち遅れており、この問題に言及する限り、恥じ入らざるを得ない。 
 中国人はまだ教える立場になく駆け出しの学生に過ぎない。
 われわれは代理加工の初級段階にとどまり、自主革新には程遠い。
 中国企業は悪循環に陥っている。

 多くの経営者が
 「製造から創造へと転換し、研究・開発投資を拡大し、特許権と知識財産権などを取得すれば付加価値を最大化できる」
と考えている。
 だが技術、管理、経営への改革だけでなく、むしろ理念や思想の変革が最も大切なのだ。

なぜ日本に学ぶのか

 中国企業の戦略的転換はどう推進していくのか。
 冷静さを失った構想により、多くの企業は盲目的な革新に取り組み、大量の資金を投入したものの利益を上げられていない。
 地に足のつかない社会から影響を受け、企業と社会は業績ばかりを追求し、客観規律を看過してきた。 
 愚鈍かつ軽率な決定により資源を大量に浪費したものの、創り出したのは「一見美しい現在」だけである。
 その中から楽しさや幸せを感じ取ることができるか。
 答えはノーだ。

 中国人は「粗放、非正規的かつ飛躍的な生産や管理」に慣れきっており、大量の労働力、物資、資金を浪費した。
 そして外観が立派でも実用価値の低い中国製品を生産し、廉価で外国に出荷している。
 数量のみを重視し、品質と能率を無視してきたのだ。
 そうした生産で山河、河川、土地を破壊したことについて我々は平気でいるのか。
 略奪的な生産が国を強くするわけがない。

 製造から創造への転換はどのように実現したらいいのか
 日本が手本だ。
 海に囲まれた日本は資源や人口が少なく、地震や津波が頻発したが、奇跡を果たした。
 『菊と刀』は文化と精神について矛盾の両極を示しており、静かながら実直だ。
 外来文化の吸収は日本人の生活の各方面に拡散している。
 日本人はアジアで最も勉強好きな民族だ。
 日本文化は中国の儒家哲学と西側の商工業を集約したものだ。
 日本人と中国人には共通点や往来が多く、恨みや敵意も交えてきた。
 だが恨みを捨てれば、日本はよい先生になる。
 仕事の方法、技術だけではなく、日本人の態度、理念や生産方式を学ぶ必要がある。

 筆者はソフトウェア会社に勤めたことがある。
 日本企業との提携関係があり、日本に詳しい会社であった。
 中国人は日本人のような職業精神、事業に対する一途な気持ちや素質を備えていない。
 われわれは仕事や生活の中で、
 「だいたいよい」 
 「まあまあ」
 「いいかげん」
 「いけるだろう」
などのあいまいな言葉をよく使う。
 これは仕事に対する責任感がないためで、最終的に自分でも恥ずかしく感じるものを作りだす。
 ある同僚によると、日本の取引先はわれわれのソフトウェア製品を見た時、中国人はごみのような製品を作ると怒った。
 このような評価は侮辱ではなく警告と注意であり、われわれは恥を知り、虚栄を捨て、真剣に学んでこそ、尊敬を勝ち得ることができる。

何を日本に学ぶのか

 学習とは継続的過程であり、中国人は実務的かつ真剣な態度や精神に欠けている。
 学習は、実行力、精神力、組織力、戦略などを形成するいわばマクロ的なものである。
 しかし玉石混交するなかで企業の学習には明確な方向性がなく、結局なにも身につかないままでいる。
 日本製品は全世界に知られており、特にトヨタをはじめとしたハイエンド製品が知られる。 
 中国製品は一時的にバブル的に騒がれているに過ぎない。
 中国企業は学習態度を反省すべきだ。
 日本式経営を学習する過程で、中国の国情や企業の実況に適さないことが指摘された。
 「国情と企業の実況」は言い訳になった。
 結果、管理レベルが向上しないばかりか後退し、大きな問題を招いた。 
 これが中国式学習であった。

 中国の管理者は表面的な管理方法に関心を寄せたに過ぎない。
 われわれは規律を学び、管理の理念や精神を把握しなくてはならない。
 理念を転換してこそ、行為を変え、変革を通じて革新を実現することができる。
 総じて言えば、日本を見習い、はでな青写真を断念して実務的に事業を推し進めろということだ。
 少しずつ改善してこそ量的変化から質的変化への飛躍を実現することができるのだ。
(翻訳 王秋/編集翻訳 日暮園子)





レコードチャイナ 2011-11-17 11:32:36 配信
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=56090&type=1

「イノベーション大国」中国=GDPに次いでR&D支出でも日本を抜き世界2位に

 2011年11月14日、国連の世界知的所有権機関(WIPO)は報告書「2011年世界知的所有権報告」を発表した。
 産業分野における研究開発(R&D)支出で、中国は初めて日本を抜き、米国に次ぐ世界2位となった。
 16日、シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

 報告書は2009年実績を分析したもの。
 中国のR&D支出は世界全体の12.8%を占めた。
 1993年時点はわずか2.2%だったことを考えれば、わずか16年で10ポイント以上も上昇している。

 日本を抜き世界2位となった中国だが、1位の米国は今なお圧倒的な資金を研究開発に投入している。
 R&D支出のシェアは33.4%。中国の2.5倍以上という大差となった。




『 
レコードチャイナ 配信日時:2011年12月31日 7時52分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57467&type=0

中国経済、労働集約から技術集約へ転換を―露メディア

 2011年12月27日、露メディアは、2011年の中国の特許申請件数が米国と日本を抜き、世界一になったことについて、
 「中国経済は労働集約型から技術集約型へ変わらなければならないが、成果が上がっているとは必ずしもいえない
と指摘した。
 29日付で新華網が伝えた。
 以下はその概要。

 中国のエネルギー需要、生活水準がともに高まっている。
 歴史学者は
 「中国は他の先進国を手本に米国式の消費文化を模倣し、日用品や家電などの大量消費を始めた」
と指摘する。
 中国にもはや経済の奇跡は起きない。
 生活水準、労働コストは上昇しており、世界市場における中国製品の競争力は低下するだろう。
 今後は生産能力の集約、生産効率の向上、独自製品の開発が必要になる。

 中国による特許申請が世界一になったのは、中国政府が
 「役に立とうと立つまいと申請しろ
とハッパを掛けたからだと指摘する専門家もいる。
 申請をするだけして質や内容の乏しいケースも多いという。
 中国は過去30年、安い労働力を頼りに発展してきたが、もはやそれだけでは成長を維持できないだろう。




レコードチャイナ 配信日時:2011年12月31日 5時36分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57455&type=0

中国政府系メディア、大金つぎ込み米国でソフトパワーをアピール

 2011年12月27日、米華字メディア・多維ニュースによると、中国国営の新華社通信、中国中央テレビ(CCTV)、英字紙チャイナ・デイリーなどの政府系メディアは今年、米国向け事業を大幅に強化した。
 背景には媒体を通じてイメージアップを図り、中国のソフトパワーをアピールする政府の思惑があるとみられる。

 新華社は5月、米ニューヨーク中心部のタイムズスクエアに北米支社を開設。
 英語による24時間放送をスタートした。
 CCTVは10月、バージニア州の地方テレビ局を通じ、ワシントン周辺地域の住民向けにニュースやドキュメンタリーの24時間放送を始めた。
 チャイナ・デイリーもニューヨーク、サンフランシスコ、ワシントンなど8都市で無料発行を開始した。

 相次ぐ中国政府系メディアの米国向け事業拡大について、香港のメディア業界専門家・周兵(ジョウ・ビン)氏は
 「中国政府がパブリック・ディプロマシー(公共外交)の重要性に気付いたため」
と指摘。
 中国の文化や道徳などを海外にアピールすることで
 「世界の大国としての立場を強化する狙いがある
とみている。
 一方、香港誌・動向の張偉国(ジャン・ウェイグオ)編集長は
 「メディア経営の多くは一部の家族企業が握っている。
 表向きには政府によるプロパガンダ活動だが、一部の家族を潤す側面もある
と分析している。


 恫喝外交しか知らない中国に「公共外交」ができるのであろうか。
 ただ金をつぎ込むだけならソフトパワーとはいえない。
 マックへいくとニコニコと笑顔で応対してくれる。
 中華街では、「売ってやるんだ」という態度。
 昔、ヤオハンが中国に進出したとき、「笑顔を絶やさないこと」「腰を低くすること」「言葉遣いに注意すること」とかいったことを基礎から叩きこむことからはじめなければならなかった。
 それがソフトだ。
 それがないのが中国である。
 果たして、中国はソフトを身につけることができるのだろうか。





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