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● 朝鮮日報より
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/01 11:16
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/01/2011110100996.html
韓国軍:技術流出懸念する米国、韓国の兵器分解疑惑を指摘
先端技術の移転を嫌う米国、輸出の際に分解できないよう契約
米国政府が、最新型F15K戦闘機の夜間低高度侵入・攻撃用装備を韓国側が無断で分解したという疑惑を提起し、韓米両軍当局が合同調査を行うなど、神経戦を展開していた事実が最近になって判明した。
防衛事業庁の関係者は先月31日
「米国国防総省に所属する技術保安部門のトップが今年6月初め、米国を訪問した防衛事業庁の高官に対し、F15Kの中心装備に当たる“タイガーアイ”を韓国が無断で分解したという疑惑を提起した」
と語った。
タイガーアイはF15K戦闘機の胴体下部に搭載され、夜間や悪天候時でもF15Kが敵国のレーダー網を避けて低空飛行で侵入し、精密誘導爆弾などによる正確な爆撃を可能にする装置だ。
戦闘機の飛行を支援する運航(ナビゲーション)パーツと、目標に爆弾を誘導する目標追跡(ターゲッティング)パーツから成っている。
F15K以前に導入されたKF16にも、これと似た「ランターン」という装備があるが、タイガーアイの性能はこれより大幅に向上しており、米国が第三国への技術移転を嫌う先端装備だ。
米国は、タイガーアイを含め、第三国への技術流出を懸念する先端装備には封印を施して輸出し、輸入国が無断で分解できないようにする内容を各国との契約に盛り込んでいる。
米国側は、韓国空軍が整備のため米国に搬出したタイガーアイについて
「封印が破られた痕跡がある。
韓国が無断で分解し、リバースエンジニアリング(分解して技術を解析すること)を行ったのではないか」
と強く疑惑を提起した、と消息筋は話している。
1970年代以降、韓国が一部の米国製兵器を分解してリバースエンジニアリングを行い、韓国製兵器の開発に活用した事例はあるが、韓国に輸出した装備に内蔵されている中心装備を無断で分解したという疑惑を米国側が提起するのは、90年代以降では極めて異例のことだ。
これにより韓米両国は、今年9月18日から1週間にわたって合同調査を行い、問題となった部品を念入りに調査したが、分解したという確実な証拠は見つからなかったという。
防衛事業庁の関係者は
「米国側も、暫定的に、韓国空軍が無断で部品を壊したのではないという結論を下した」
と語った。
韓国軍当局は、今回の一件が「ハプニング」に終わったとはいえ、今後韓国製兵器が世界市場に進出すればするほど、韓米間でこうした問題が起こる可能性は高いと考えている。
米国はこれまで、K1戦車などわずかでも米国の技術支援を受けて製造された韓国製兵器については、輸出を強くけん制してきた。
一部では、今回の問題をきっかけに米国側が、韓国が導入を目指している装備から技術が流出する可能性を厳格に審査し、米国の技術が適用された韓国製軍用装備の輸出を全面的に制限する方針だとの声も聞かれる。
しかし防衛事業庁の関係者は
「米国側に、韓国の装備輸出を制限しようとする動きはない」
と語った。
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言い換えると、「軍事機密のパクリ」が行われたかどうかであろう。
建前上は両国は「なかった」ということで決着をつけたようである。
でもそんなことでひるんでいるようでは、兵器輸出国を目指す国はやっていけない。
軍事というのは綺麗事ではない。
だまし騙されのシーソーゲームである。
当事者同士はそれを十分承知してい。
騙しきったほうが価値であり、うまく騙したと相手に思い込ませることもテクニックである。
アメリカはその手のゲームについては練達の国である。
リバースされることを端から承知の上で輸出しているはずだ。
だから事を荒立てない。
その見返りを十分計算しているはずである。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/18 10:00
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/18/2011111800706.html
世界3位の兵器市場・韓国をめぐる暗闘
欧米の軍需企業が対決
最近、韓国軍や防衛関連企業の間で、CIA(中央情報局)やFBI(連坊捜査局)など米国の情報・捜査機関が韓国の兵器生産や海外輸出過程に対する調査に乗り出している、という未確認のうわさが広まっている。
韓国政府の関係者は17日
「最近、“CIAとFBIの関係者たちが韓国を訪れ、防衛事業庁(防事庁)や各企業を対象に、韓国が米国の軍事技術を盗用して兵器を開発・輸出しているという疑惑について調査している”といううわさが流れている。
このうわさの事実調査を行った結果、現在までのところ、防事庁や企業に対する米国機関の調査は行われていないことを把握した」
と語った。
防事庁など韓国政府当局は、今年9月に起こった異例の「事件」が契機となって、こうしたうわさが出回るようになったと見ている。
その事件とは、米国側が、F15Kの夜間・低高度侵入用装備「タイガー・アイ」を韓国が無断で分解した疑惑があるとして、韓米共同調査に着手すると発表したものだ。
米国側は今年6月初め、韓国空軍が整備のため米国に送ったタイガー・アイについて
「封印が破れた痕跡がある。
韓国がこれを無断で分解し、リバースエンジニアリング(分解して技術を解析すること)したのではないか」
との疑惑を提起した。
このため今年9月、韓米両軍当局は1週間にわたって共同調査を行った。
両国の専門家が、問題になった装備品を細かく鑑識したが、分解した形跡を示す格別な証拠は見つからず、この事件は「ハプニング」で終わった。
ところがその後、
韓国の超音速練習機T50やミサイルなどが国際兵器市場に登場
したことについて、米国側が極めてデリケートにとらえ
「米国の技術の盗用」
かどうかを調査している、といううさわが徐々に広まり始めた。
韓国軍消息筋は
「韓国の防衛産業の輸出増加に対し米国がデリケートな反応を示し、米国の技術支援で作られた韓国製兵器の輸出を強くけん制しているのは事実。
しかし、米国国内の事案を捜査するFBIの関係者までが韓国を訪れ調査を行ったというのは、常識的にもあり得ない話で、特定勢力が米国製兵器の輸入に対する拒否感や反米感情を高めるため、誇張されたうわさを広めた可能性がある」
と語った。
このように、韓国を舞台として各種の逆情報までが出回っている理由は、
韓国が世界第3位の兵器市場に浮上した
からだ。
韓国政府は、来年10月だけでも、10兆ウォン(約6800億円)を超える兵器導入事業の機種決定を行う予定だ。
来年10月中に機種決定が行われる主な事業は、8兆3000億ウォン(約5640億円)規模の空軍次世代戦闘機(F‐X)第3次事業と、1兆8000億ウォン(約1223億円)規模の陸軍大型攻撃ヘリ(AH‐X)事業、それに5500億ウォン(約374億円)規模の海軍海上作戦ヘリ事業など。
これらの事業には、米国と欧州の企業がそれぞれ参加し、激しい競争を繰り広げている。
このうち規模が最も大きいF‐X第3次事業では、欧州のユーロファイター社が破格の技術移転や国内生産の条件を提示し、積極的に参入している。
これに伴い、韓国の兵器市場をめぐる米国と欧州の企業間の競争が、ますます激しくなっている状況だ。
韓国市場をめぐる欧米企業の総力戦には、各国の国防予算が大幅に削減され、自国の兵器市場が大幅に縮小したことも影響を及ぼしている。
米国は、今後10年間で3500億ドル(約27兆円)の国防費を削減する方針だが、さらに6000億ドル(約46兆円)が追加削減される危機に直面している。
英国やドイツなど欧州では、1990年代の冷戦終息後、国防費の削減が続いており、中でも英国は軽空母や垂直離着陸(VTOL)戦闘機などを競売にかけるほどだ。
韓国政府消息筋は
「欧州企業の一部は極めて厳しい状況にあり、韓国にとっては、先端技術の移転や企業の吸収・合併の良いチャンスになり得る」
と語った。
最近ソウルに出回っている虚偽のうわさとは別に、在韓米国大使館には現在、一般職員を装ったCIA要員などが常駐し、韓国の兵器開発や防衛産業の輸出を追跡・監視しているという。
また欧州各国も、同様に情報収集活動を繰り広げている、と防衛関連企業の関係者たちは伝えた。
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