_
『
朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/04 11:05
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/04/2011110400963.html
【コラム】慣性と貪欲の中国外交
リビアの独裁者カダフィ大佐の死後、中国のインターネット上で「カダフィの遺言」という風刺漫画が人気を集めた。
湖南省のあるアマチュア漫画家が描いたもので、死にゆくカダフィは力を振り絞るように手を差し出し「俺を301病院に連れていってくれ」と訴えた。
北京の人民解放軍301病院は、江沢民前国家主席など最高指導部が治療を受ける病院だ。
この漫画が風刺しているのは、カダフィ大佐ではなく、世界の笑いものになっている中国外交だ。
カダフィ政権が戦闘機まで動員し、反政府デモ隊を虐殺した際、中国は「内政不干渉の原則」を掲げ、西側による空襲に反対した。
首都トリポリが陥落した後も、半月以上にわたり反政府勢力を認めなかった。
中国と共に空襲に反対していたロシアが大勢を読み、素早く反政府勢力の側に立っても、中国はためらい続けた。
その結果、中国に残されたのは、大型プロジェクトの中断に伴う150億ドル(約1兆1700億円)以上の経済的損失と反政府勢力からの冷たい視線だった。
今年9月半ばに行われたザンビア大統領選の結果も中国には痛手だった。
20年にわたり政権を握ってきた親中派の複数政党制民主主義運動(MMD)から再選を目指したルピヤ・バンダ氏は、反中を掲げた野党・愛国戦線のマイケル・サタ氏に惨敗を喫した。
サタ氏は選挙戦で「中国はザンビアの銅鉱山を略奪している」と批判した。
ザンビアの鉱山に投資した中国企業が、現地人ではなく中国人労働者を雇用している点を批判したものだ。
当選したサタ氏を訪ねた中国の駐ザンビア大使は「法律を守れ」という忠告まで聞かなければならなかった。
資源に対する貪欲さの余り、なりふり構わなかったアンバランス外交の結果だった。
中国外交の試練はそれにとどまりそうにない。
来年総選挙を控えたアフリカの独裁国アンゴラでも反中の機運が高まっている。
中国が国連の制裁決議に反対したシリアでも何が起きるか分からない状況だ。
国連大使を務めたことがある中国の幹部外交官は最近、共産党機関紙への寄稿で「一葉知秋」(小さな兆候から全体の流れを知るという意味)という言葉を使い、現状に懸念を示した。
中国外交がこれだけ
苦境に陥った主な理由として、専門家は「慣性」を挙げる。
中国は今も1950年代の平和5原則と1960‐70年代に流行した非同盟外交に頼り、国際政治の変化に適応できずにいる。
さらに「中国の経済発展に役立つならば」という基準が加わり、
中国外交は国際社会の公論を無視し、自国の利益だけを追求しているように映る。
中国は周到綿密な国内統治とは裏腹に、外交力が大きく劣るとも指摘されている。
今年は中国が国連から台湾を追放し、代わりに加盟を果たしてから40年目に当たる。
今は米ソ両大国の顔色をうかがわなければならない冷戦時代ではなく、中国の地位も過去とは比べものにならないほど高まった。
中国外交がその地位に見合う責任ある姿勢を示さない限り、中国に背を向ける国はますます増えるだろう。
』
理由はいろいろあげられるだろう。
しかし、根本にあるのは「中国は外交が下手」、の一言である。
中国とその周辺諸国との関係を見てみればわかる。
どこもかしこもギクシャクしている。
まともなのは一つもない。
自国の周辺すらまともに収め切れないのに、海の向こうなど無理に決まっている。
ではなぜそういう結果になってしまうのか。
単純に言えば、「外交未成熟」ということ。
まだ外交というものに慣れていない。
ここ2,3十年でやっと世界の桧舞台に登場してきただけに、まだまだ経験が足りない。
外交というものの意味が分かっていない。
「大砲で撃たれる覚悟でもしてろ」なんて発言は下の下。
なぜなら、どうやって外交をやっていいのか、そのところがわかっていない。
強く出たほうが勝ち、という単純な発想。
そして、中国には強く出るだけの軍事力と経済力があるという傲慢さ。
経済力とか軍事力とかは影の役者。
そいうものを出さずに、相手国と交渉してそれなりの成果を収めるのが外国の初歩。
その初歩ができない、というよりその初歩が分かっていない。
力があるのだから、押し出したほうが勝ち、という考え方。
いいかえれば、「ガキの外交」しか知らない。
大人の交渉事をうまくすすめる外交を知らない。
まだまだ、中国は勉強しないといけない。
時間が必要であろう。
_
_