2011年10月15日土曜日

日本で暴動が発生するのはいつか

_


● 抗議デモが行われた、または今後開催が予定されている場所



ロイター プレジデント 2011年10.31号 相馬留美=文 
http://president.jp.reuters.com/article/2011/10/11/933AD110-F08C-11E0-A2D0-EF193F99CD51.php

日本で暴動が発生するのはいつか


● 11年8月にはロンドン南部で暴動が起きた。イギリス・ロンドン北部ハックニー(PANA=写真)

悲惨指数が上がれば、実際に暴動の発生など社会不安が起こりやすくなるという。

 悲惨指数(misery index)とは、米国の経済学者であるアーサー・オークンが考案したもので、「消費者物価上昇率」と「失業率の絶対値」を足した指数である。
 インフレと高失業率が共存すると高まるため、この指数が高いほど国民は生活苦を強く感じるようになるということが読み取れる。
 また、スタグフレーション(不況時に物価が上昇すること)の度合いを示す指標にもなる。
 
 「悲惨指数」というだけあって、この指数が上がれば、実際に暴動の発生など社会不安が起こりやすくなるという。
 クレディ・スイス証券の白川浩道氏は、
 「悲惨指数に関して絶対値の目安が示されることはあまりないが
 「10を超える」と経済・社会情勢が不安定化する高さ
となり、また「12を超える」とかなり危険な状態になると私は考えている」
という。

 11年8月、イギリスで若者の暴動が起こったのは記憶に新しいが、現在の同国の悲惨指数は「12.4」である。
 また、米国の悲惨指数も12.9と高く、ウォール街でのデモも起こっている。
 ちなみに、米国では大統領選の際にこの指数が取り沙汰され、10を超えると経済政策の舵取りに失敗しているとみなされるといわれる。

 日本はというと、「4.9」で先進国の中では断然低い状態だ。
 ただ、実感としては首をかしげざるをえない。
 なぜなら、デフレのせいでインフレ率が抑えられていると同時に、非正規労働者やワーキングプアの増加が失業率に反映されていないなど、日本独自の事情があるためだ。
 日本の悲惨指数が上がるとき、そこには見かけの数字以上の悲惨さがあるだろう。




ロイター 2011年 10月 15日 15:27 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23643320111015



世界で一斉に「反ウォール街デモ」、日本では反原発の訴えも

 [ミラノ/東京 15日 ロイター] 米ニューヨークで始まった格差是正などを訴える「反ウォール街デモ」は15日、ニュージーランドを皮切りに、オーストラリアや日本、英国やドイツなど世界各地で一斉に行われている。

 「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)」と銘打って始まった一連の抗議運動は、主にインターネット上のソーシャルメディアを使って参加が呼び掛けられているが、実際に各地でどれぐらいの人数が集まるか分からない部分も多い。

 ニュージーランドの首都ウェリントンでは約200人、同国最大の都市クライストチャーチでは約3000人、2月に地震に見舞われたクライストチャーチでは約50人がデモに参加した。

 オーストラリアのメルボルンでは、市街地の中心部に約1000人が集まり、社会格差の是正などを訴える演説が行われた。
 デモ主催組織「メルボルンを占拠せよ(Occupy Melbourne)」のスポークスマン、ニック・カーソンさんは
 「人々は本物の民主主義が欲しいのだと思う」
と語り、豪州国内の主要都市で同様のデモが行われる予定だと述べた。
 シドニーでは、労働組合員や先住民族アボリジニの代表団体メンバーを含む約2000人が、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)の入る建物の近くに集まった。

 日本の各メディアの報道によると、東京でも六本木の公園で約100人が集会を開いたほか、日比谷公園周辺を約100人が行進。
 今年3月の東日本大震災で事故を起こした福島第1原発からの放射能汚染が依然懸念されるなか、東京では格差問題だけでなく、反原発を訴える参加者も見られた。

 フィリピンの首都マニラでも、「米帝国主義を打倒せよ」などと書かれた横断幕を持ち、数十人が米大使館に向かってデモ行進した。

 これまで反ウォール街デモは概して平和的に行われているが、イタリアのミラノでは14日、学生らが米大手金融機関ゴールドマン・サックス)のオフィスに乱入する騒ぎが発生。
 騒動はすぐに収まったが、学生ら退去したオフィスビルの壁には、赤字で「金をよこせ」と書かれた落書きが残された。
 またローマでは、ベルルスコーニ政権が打ち出した緊縮財政に対する大規模抗議デモに備え、警察が警戒を強めている。





_