2011年10月28日金曜日

不安の時代へ

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● 朝鮮日報より



朝鮮日報 記事入力 : 2011/10/28 12:33
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/28/2011102801132.html

20‐40代の不安な気持ちを表す造語が続々

 「イグベク(20代の9割が無職)」
 「サムチョテン(30代前半で希望退職)」
 「トンテ(ひと冬の間失業する。本来は凍らしたスケソウダラの意)」

 最近、20‐40代の人々が不安な気持ちを吐露するときに使う造語だ。
 こうした造語はすでに、インターネット上では「標準語」になっている。

 20代の間では、若くして失業することを遠回しに表現した造語が多い。
 「チャンミ族(長期間の未就業者。チャンミはバラの意)」
 「チョンベクチョン(若い無職者の全盛期)」
 「ピルビル族(就職できず、だらだらして過ごす)」
 「大5族(就職できず、卒業を延期した大学5年生)」
 「三・一節(31歳までに就職できなければ人生おしまい。本来は3月1日の独立運動記念日)」
 「行イン(行政機関でのインターンの略語。真っ当な職に就けない人を指す)」
 「メットゥギ・インターン(就職できずにインターンだけを繰り返すこと。メットゥギはトノサマバッタの意)」
といったものだ。

 何とか仕事を探そうとする20代の求職者の苦闘を表した造語もあふれている。
 「トペイン(TOEIC〈国際コミュニケーション英語能力テスト〉の勉強に専念する廃人)」
 「エスカレーター族(就職のために大学への編入学を繰り返す人)」
 「講義ノマッド族(就職に役立つ講義だけを聴く人)」
 「就チプ(就職できずに結婚する)」
といったものが挙げられる。

 一方、30‐40代の人たちの間で使われる造語は、将来に対する不安感を表したものが大部分を占める。
 「三八線(38歳になれば希望退職の対象となる。本来は北緯38度線の意)」
 「五六島(50‐60代まで会社に勤めるのは泥棒。本来は釜山市内の島の名前)」
といった造語がある一方、最近はこの世代の立場を魚に例えた造語も登場している。
 「チョギ(イシモチの意)」は「早期退職」、
 「ミョンテ(スケソウダラの意)」は「希望退職」、
 「ファンテ(凍結と乾燥を繰り返したスケソウダラの意)」は「不当な首切り」、
 「子持ちのミョンテ」は「退職金を多めにもらった希望退職者」を指す。
 このほか、退職を求める会社側の圧力に屈せず、閑職に追いやられても勤め続ける人は
 「センテ(生のスケソウダラの意)」
と呼ばれている。




朝鮮日報 記事入力 : 2011/10/28 12:32
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/28/2011102801131.html

ソウル市長選:票に表れた20‐40代の「不安」

 2007年の大統領選挙で李明博(イ・ミョンバク)大統領に投票し、今月26日のソウル市長選挙で野党統一候補の朴元淳(パク・ウォンスン)市長に投票した20‐40代の有権者たちは
 「現政権の無能さに裏切られた気がする」
と口をそろえる。
 約束したことをきちんと実行しなかっただけでなく、それを申し訳なく思う気持ちもない、と不満をあらわにした。

■「経済大統領」を信じていたのに…

 有権者たちは、生活と将来への不安が増した責任の大半は、李大統領にあるとみている。
 大学3年生のAさん(25)は
 「大学に入学する際に400万ウォン(約27万円)を借り、これまで学費融資を3回受けた。
 お金に余裕がなく(海外)語学研修も断念し、スペック(就職に向けた成績などの条件)競争で押されて就職も難しい。
 考えるのも嫌になるくらい、将来が不安だ」
と打ち明けた。

 会社員のBさん(34)は
 「共働きをしているが、1歳1カ月の子どもを預かってくれる所がない。
 妻は子どものために休みを取ったことで代理に昇進できず、泣いていた。
 『育児の心配をなくす』と言っていたのに、これは一体どういうことなのか」
と怒りをあらわにした。

 また、仁川市のマンションを伝貰(チョンセ=高額の保証金を預ければ、その運用益で家賃負担が不要となる賃貸方式)で貸し、ソウル市恩平区の住宅に伝貰を払って暮らしているCさん(47)は
 「仁川の伝貰価格はそのままだが、ソウルの伝貰価格は上がっており、近ごろ5000万ウォン(約340万円)の融資を受けた。
 仁川のマンションさえ売れれば負債を負わずに済むが、損をしてでも売ろうとしても、買い手がいない。
 4年前に『経済大統領』(李大統領)を信じて投票したのに…。
 伝貰価格が上がることはなくても、売買はできる限りしてほしい」
と語った。

■不安一掃を約束していた李大統領

 有権者たちがこのような不満を抱く理由は、李大統領が大統領選挙で、こうした問題の解決を約束したことに期待していたからだ。
 実際に、大統領選挙の公約集には20‐40代の不安を意識した公約が盛り込まれており、李大統領はこれを
 「国民成功時代の開幕」
と称した。
 20代には300万人の雇用を創出して就職の心配をなくすとし、新婚夫婦には政府が住宅を供給すると約束した。
 30代には、各種妊娠検査、不妊治療、出産費用、予防接種、診療費、保育費・教育費などを国が支援し、育児の心配をなくすと約束した。






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