2011年10月19日水曜日

「IT大国」韓国、無人機市場を先導

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朝鮮日報 記事入力 : 2011/10/19 13:51

「IT大国」韓国、無人機市場を先導

航空宇宙展に新型無人機が多数登場
遠隔データ伝送など韓国の長所が強みに

 韓国が、無人偵察機など世界の無人機(UAV)市場で大国に浮上している。

 人間が乗らずに遠隔操作による飛行や自律飛行が可能な無人機は、2030年以降に世界の戦闘機のおよそ半数を占めると予想されている。
 過去数年間、国際テロ組織アルカイダの中心幹部らを攻撃する際に使用されたのも、MQ1プレデターなど米国の無人機だった。

 各種兵器の導入を総括している防衛事業庁の盧大来(ノ・デレ)庁長は今月17日
 「韓国は垂直離着陸型無人航空機(UAV)を開発中だ。
 韓国はティルトローター型UAVを開発する、世界でも数少ない国」
と語った。

 ティルトローター型UAVとは、離着陸時にはヘリコプターのようにその場で浮上したり降下したりするが、飛行の際には通常のプロペラ機(ターボプロップ機)のように高速で飛ぶ無人機のこと。
 現在、航空宇宙研究院が「スマート無人機」として開発を進めている。
 02年に開発に着手したスマート無人機は、全長 5メートル、最大重量1トン。UAVとしては高速に属する時速500キロのスピードで飛行できる。
 盧庁長は
 「韓国は、既に世界で10番目に無人機を独自開発し、運用している。
 IT融合技術を基盤としてUAVの開発に向けて果敢に投資し、航空宇宙産業の未開拓分野を先導しなければならない」
と語った。
 UAV は通常、数十-数百キロ離れた場所から遠隔操作で飛行するため、データ伝送能力などIT融合技術が重要だ。
 IT大国の韓国が持つ長所が、国際社会で強みになるというわけだ。
 盧庁長が言及したUAVは、韓国航空宇宙産業で開発した軍団級無人偵察機「ハヤブサ」を指す。
 00年に開発を終え、02年から実戦配備が始まった。
 米国、イスラエル、フランス、英国、カナダなどに続き、世界で10番目に開発され、野戦部隊に配備された。
 200キロ離れた場所まで進出し、敵軍の動向を味方にリアルタイムで知らせる。

 18日にソウル空港(京畿道城南市)で開幕した「ソウル国際航空宇宙および防衛産業展示会(ADEX)」でも、多くの韓国製UAVが展示され、UAV時代の幕開けをアピールした。
 韓国航空宇宙産業(KAI)が展示した韓国型無人戦闘機(模型)は、最高速度が時速1184キロ、運用半径290キロを目標にしている。
 国防科学研究所やKAI、大韓航空などは、25年以降に本格的な無人戦闘機の開発に着手することを目標にしている。

 一方、KAIや漢陽大学、建国大学などが共同開発している無人攻撃機「デビルキラー」も、関心を集めている。
 デビルキラーは爆発物を搭載して飛行し、山の裏側などに潜伏する北朝鮮軍の陣地や海岸砲などを攻撃する際に役立つ兵器だ。
 このほか、世界初の「鳥類退治ロボット」も、今回の展示会で注目を集めている。
 韓国原子力研究院やLIGネクスウォンなどが共同開発中の鳥類退治ロボットは、民間の飛行場や空軍基地で鳥を追い払う役目を果たす。




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