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● 中山服(人民服)
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サーチナニュース 2011年10月31日
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1031&f=national_1031_158.shtml
わが国の「国民服」にはチャイナドレスがふさわしい?
現在、流行のドラマで中山服(人民服)や旗袍(チャイナドレス)を着た俳優を頻繁に見かけるようになった。
それにともない「国民服」に対する議論が盛んになっている。
中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
「服装には政治、経済、民族から個人の品位にいたるまで、さまざまな情報が内包されている」。
長年にわたり服飾史の研究をしている東華大学服装学院の包銘新教授は
「服装は国家制度の重要な要素だ。
国民服とは制度化された服飾であり、それを着ることで国家、民族、個人のアイデンティティが視覚化できる」
と述べる。
中国は東漢の時代より民国年間まで、各王朝で『輿服志』のような服飾制度の書物を残してきた。
包銘新教授によれば、過去の封建王朝は階級や権力を服装で区分しており、服装の規範も政権交代によって変更されてきたという。
辛亥革命後、特に新中国成立後は、自由・平等・民主の提唱により、服装による身分や貴賎の区分は制度として反対されるようになった。
そのため、軍隊や郵便といったわずかな職種以外、このような服装制度は消滅することになった。
社会の発展に従い、中国人は国際交流活動や重大な行事が増加してきた。
また服装への欲求が高まり、センスが徐々にアップしてきた。
そこから、国家的アイデンティティや個人のセンスを、服装を通じて見せたいという欲求も日増しに高まることになった。
「着られればなんでもいい」という発想は、昔の話なのである。
2008年の上海国際服装文化フェアでは「和諧・ファッション・国民服」と題するフォーラムが開かれた。
内外の専門家が集まり、中国の国民服について議論したものだ。
またこの数年、何人かの全人代の代表や政協委員が、代表会議で「国民服」案を提出しようとしている。
日本には和服が、韓国には韓服が、ベトナムにはアオザイが、インドにはサリーがある。
これらの服装は、濃厚な民族的要素によって国家的魅力をアピールしている。
ある場所で国民服を着ることが、時にはその人の姿勢や立場を示すことになる。
では、悠久の歴史を持ち、多くの民族を抱える広大な中国では、どんな服が国民服として相応しいだろうか?
かつては、中山服が中国の国民服だと世界的に認知されていた。
東華大学服装学院の卞向陽教授は、中山服は西洋化した中国服であり、ネクタイ不要で、服の中に着るシャツに細かい決まりごとがないなど、背広よりも簡便なのが特徴だと解説する。
つまり見た目も良く、実用的で、お金がかからない機能的な制服なのだ。
辛亥革命後に公布された『服制条例』では、これを中華民国の礼服と規定していない。
しかし当時、高い地位にある政治家や国家公務員の間でこれを着ることが大流行した。
卞向陽教授によれば、中山服の浸透は当時の経済に少なからず影響を与えていたという。
国産の素材を使う規定があったことから、当時の紡績産業の発展に貢献したというのである。
現在でも、正式な場面で中山服を着る人が多い。
しかし中山服は国民服の候補の一つでしかない。
多くの中国女性の美しさを引き出す
チャイナドレスは、1929年の『民国服制条例』で国民服として選ばれた。
同時に選ばれたものに、ツーピース型のものがある。
馬褂と呼ばれる古来の服が変化してできた唐装を、当時多くの人々が着ていたのである。
それ以外にも現在、いくつかの地方の成人式や卒業式で、漢服を着る人が見られる。
もし中国で国民服を決めるとするならば、だれがそれを選ぶのだろうか。
それは多くの人が感じる疑問だろう。
包銘新教授は、既存のものから中国の国民服を選ぶことはできないと考える。
「中国の国民服は系列的で一貫性のある服装であるべきだ。
デザイン、図案、色などで明確な中国的要素を表現すると同時に、異なる場面、時間、対象によって分類して着られるものであるべきだ」。
包銘新教授は率直に、中国のすべての人にとって満足できる国民服を選ぶのは困難だと言う。
個性をとりわけ重視するようになった現代の中国では、国民服の普及のために必ず民族の多様性や各個人の個性というものを十分考慮(こうりょ)すべきだが、伝統と流行、民族特色と国際性の間にある矛盾を解決するのは難しいと指摘する。
中国の服装芸術デザイン学科の修士であり博士の劉暁剛氏も、
「国民服は象徴性のある服飾であり、そのようなものをデザインするのは困難だ」
と語る。
彼の考えでは、もし国民服をデザインするならば、まず民衆の大きな支持と推薦のあるものでなければならない。
民意に広く耳を傾け、その基盤の上で伝統と民族文化のなかから普遍的な要素を取り出し、国民服に取り入れるべきだとしている。
国民服は一貫した服飾概念が必要であり、異なる儀礼の場や気候の変化に適応したものである必要があるし、国民服としての規範を体現しているものであり、さらには心地よい服である必要がある。
劉暁剛氏の考えでは、デザインする際には伝統文化を尊重し、民族的な美意識を体現すべきだが、同時に現代性や国際性を取り入れる必要もある。
加えて大衆が着たくなるような要素も入れ込むことができなければ、広く受け入れられる国民服はできないとしている。
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知り合いの娘が卒業パーテイーに赤のチャイナドレスを着ていった。
まさか、中山服を着ていくわけにはいくまい。
それなら、パーテイドレスのほうがふさわしい。
和服でもいいだろう。
ちゃんと持っている人は持っていて、頼むと貸してくれるそうである。
ああいうものは着ないと価値がない、といってどんどん貸してくれるという。
チャイナドレスというのは、金、赤、青がよく似合う。
金色は豪華でいい。
そのせいか、チャイナドレスがあつまるとほとんどが金色になる。
とたんに、目立たなくなる。
青色は少ない。
ゴールドの中でではこれが一番目立つ。
赤は非常に平凡。
可もなく不可もない。
このチャイナドレス、今もパーテイなどではときどき着ていっているという。
和服より着易くていいようだ。
でもチャイナドレスというのはボデイーラインがクッキリでるからグラマーな西欧人のほうがフィットすると思うのだが、見かけないという。
尻が大きすぎるので似合わないらしい。
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レコードチャイナ 2011-11-01 15:14:18 配信
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=55583&type=1&p=3&s=no#t
チャイナドレスではありません!これが“漢流”結婚式
2011年10月31日、中国・江蘇省南京市の公園で、伝統的な中国式の結婚式が行われた。
伝統的なスタイルというと、多くの日本人は「花嫁の衣装はチャイナドレス?」と考えるだろうが、実はそうではない。
チャイナフォトプレスの報道。
鼓の演奏をバックに、新郎は馬に乗り、新婦は輿に担がれ、さらに園内の池を舟に乗って登場した。
2人が身に着けているのは“漢服”と呼ばれる中国伝統の衣装。
我々の多くが想像する、
チャイナドレスに代表されるような衣装は、実は清朝を開いた満州族の伝統衣装であり、
清代までの漢民族はまったく異なったものを身に着けていた。
袷(あわせ)の衣装をボタンではなく帯で締め、シルエットはゆったりとしている。
どちらかというと構造上は和服に近いもの。
この式を取り仕切ったウェディングプランナーによると、結婚式にオリジナル性を求める若者が増えており、正当な“漢式”の結婚式というのもその選択肢の一つとなっている。
費用は1万元(約12万円)もかからないそうだ。
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チャイナドレスというのは満州族の服装だという。
満州族というのは非中華。
現政権はこの非中華である清国時代のあらゆる文化を忌み嫌い、圧迫して根絶やしにしようとしているらしいと聞く。
ということは
チャイナドレスとは、その迫害にも負けずにガンバッテいる清朝文化の花
ともいえるということになる。
「ガンバレ、チャイナドレス」
少なくとも漢服より、もちろん中山服(人民服)より色っぽくていい。
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